パーソナル 3D プリンタの動向

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(株)オプト・イーカレッジ 河合 滋

1.はじめに

昨今の3Dプリンタの普及には、目を見張るものがある1)。しかし、3Dプリンタ自体は、特に新しいものではなく、数十年前から主に業務用に製品化されてきた。当時は、装置の価格も数百万円から数千万円であったので、パーソナルユースとして購入する人は、ほとんど皆無であった。

3Dプリンタにはいくつかの方式があるが、その中で主流の技術に関する特許が2009年に失効した。世界中の企業がこの時を待っていたと言わんばかりに参入したため、あっという間に数十万円以下の低価格機が登場し、個人にも手が届くようになった。昨今さらに低価格化が進み、今では数万円台の製品が登場するようになり、2013年になって、国内では家電量販店でも購入できるようになって、一つの大きなブームが到来しつつある。

本稿では、特にパーソナル用途の3Dプリンタに着目し、その技術や動向について解説する。

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年 代

技 術

1970年代

日米欧で研究開発が始まる。

1980

日本から光造形法の特許出願。

1986

米国で光造形法の特許成立。

1987

世界初の3Dプリンタ発売。

1988

米国で熱溶融積層法の特許成立。

2005

英国でRepRapプロジェクト発足。

2008

熱溶解積層法の特許が失効し、主にパーソナル用途にさまざまなメーカが参入。

2012

米国で3Dプリンタの研究機構(NAMII)設立。

2013

オバマ大統領が3Dプリンタによる米国の製造業回帰を一般教書演説。

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方 式

特 徴

光造形法

光硬化性樹脂を用い、レーザ光を集光して2次元走査し、樹脂を一層ずつ固化させる。大型の試作品の製造も可能。

熱溶解積層法

熱で溶かした樹脂を型に押し付けて成型する。熱可塑性樹脂を用いることができる。

粉末焼結法

高出力レーザ光を集光し、樹脂や金属などの粉末を部分的に固化させる。

粉末接着法

主に石膏粉からなる粉末をノズルから噴出する接着剤によって部分的に固化する。

面露光法

光造形法の一種である。一層のデータをプロジェクタによって一括照射して固化させる。

インクジェット法

光造形法の一種である。インクジェットノズルによって樹脂を塗布し、露光して固化させる。

 

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